治療・闘病日記

Dr『大腸カメラは大ごとだから』 本当なのか?

思い返すと、がん診断の1年前に気になる症状があり、近くのクリニックを受診していたと、母は言っていました。必ずしも、診断に関係する症状だったのかはわかりませんが、私たち家族は今となっては悔やむばかりです。今気になる症状がある方がいれば、必ずしも医師の言いなりになるのではなく、納得できるまで詳しく調べることが大切です。私たちの経験が、少しでも何かの参考になればと思います。では、今日は体調不良とその際の出来事を記事にしていきます。

一個人の経験談であり、誰かが悪い・批判しているなどはありませんので、ご了承の上ご覧ください。

≪一番最初の自覚症状≫

1年前に実家に泥棒が入りました。現場を現行犯で確認した父と相手が揉み合いになり、父は頭部を打撲するなどケガをしました。その後もゴタゴタが続き、そのストレスや不安から母はしばらく、うなされる日々を送っていたそうです。ストレスがかかってか、その直後から左の脇腹の痛みを自覚するようになったそうです。

腹痛が一向に治らないため、近くのクリニックに行きました。その際、胃カメラを勧められ行いましたが、胃は異常なくきれいだったそうです。胃薬と整腸剤を処方され帰宅しました。飲み切っても痛みが消えないため、また同じクリニックに行き相談しました。その時は、前回の胃カメラの映像では、薄っすら線のようなものが見えた部分があり、そのせいだと説明されました。母は、そんな微々たるものからこんな腹痛があるのかと、疑問があったそうです。結局、それでも胃だろうと言われ、引き続き同じ薬を処方されたそうです。

さらに処方薬を飲み切っても症状が消えず、同クリニックに行き『大腸が原因ではないですか』と聞きました。すると、『大腸だと大ごとだから』と言われ、母は『私の考えは大げさなんだ』と言われたのだと受け取ってしまったそうです。

私の勤めていた病院では、『胃カメラをしても原因が見つからない場合は、大腸カメラをする』という先生の方針でした。なので、決して大げさではないと思います。医療者目線で考えるなら、『大腸カメラは大ごとだから』というのは、『前に行う処置が大変になります』という意味なのではないかと思います。

≪大腸カメラが大変な理由≫

大腸カメラの前に行う処置は、前日の夕方は低残渣食(消化の用意物)などを食べて、当日は2L程度の下剤を数時間かけて内服します。大腸内に便が残っていると大腸内が見えないため、きれいにする必要があります。検査を受ける方の負担は大きい検査になりますが、実際看護師としては90歳代の方や認知症の方、ベッド上から動けない方など様々な方が受けられていました。なので、気持ちさえあればどんな方も受けられると思います。

≪後悔先に立たず≫

私はその時期に、自分のことでバタバタした日々を送っていたので、母の話をしっかり聞けていないかったです。また、忙しくしていることを知っていたから、母も相談できなかったのだと思います。その場では、『胃カメラしたけど異常なしだっとよ』と報告を受けただけだったのでいい報告なんだと思っていたこと、今すごく悔やみます。しばらくして、知ったことは、そのクリニックの先生は、大腸カメラはできない方だったそうです。先ほどのエピソードと関係あるかは不明ですが、運が良くなかったのだと思います。

母と父の話を聞くと他にも、地元では紹介状なしで総合病院(150‐300床程度)へ受診すると、なぜ勝手に受診したんだ?、紹介状なしでは診ない!と怒られるそうです。他には、別途受診料を取られた上でも怒られ嫌な態度を取られる、などの経験もあります。その経験から、別の病院へ行くことを躊躇してしまったそうです。でも、健康とお金、説教されることを比較しても、やはりストレスではありますが、自分の健康は一番です。いくら払ったとしても、病気したら健康になることはとても大変なことです。

≪病気がわかってからの学び≫

今回の経験で私たち家族は、少し成長しました。不調は納得いくまで調べること、医師の言葉・他人の言葉を鵜呑みにしないこと、自分のことは自己責任で把握すること、たくさん学びました。

がんと分かってからは、家族で勉強し、母の治療についてみんなで把握し情報交換するようにしています。また、自分達の健康についてもたくさん考える機会になりました。若いからと言って無理したり、不健康な日々を過ごしているときがあること、反省しました。これからは家族みんなで健康生活を送っていきます。

≪まとめ≫

・少しでも体の異変があれば、早めに病院へ受診してください。また受診後も症状が治らない場合は、別の病院に受診する方がいいと思います。

・医師の言葉は絶対ではありません。鵜呑みにせず疑問があれば、迷わずセカンドオピニオンしてください。

・大腸カメラは、準備がとても大変です。しかし、その分の大腸内をしっかりと観察できるため、信頼度の高い結果が得られます。定期的な検診をおススメします。

2度目になりますが、決して誰かが悪い、批判したいなどの気持ちはありません。いろいろなやり取りの中で、自分のことなのに鵜呑みにして行動してしまったこと、疑問を持ちながらも忙しいことで結果として健康が保てなかったこと、今回の経験から大きな病気を見逃すことがあることを知って頂ければと思い記載しました。今回も読んで頂き、ありがとうございました。

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